逢魔の扉を前にして 新版


『逢魔の扉』という人気少年マンガが原作の実写ドラマが、
微妙にマイナーなジャンルだし深夜枠だというにも関わらず、珍しくも大きに受けた。
途轍もない視聴率を稼ぎまくるわ、関連グッズは予約段階で売り切れしまくるわ、
今時には珍しい3クールという長丁場になったのも、その好評さからの引き延ばし。
尺が足りないのでと泣く泣くカットした脚本を活かせると、制作側はむしろ喜んでいたらしく、
それだけでは収まらない勢いが波及して、

 「劇場版の制作が決定したらしくてね。」

極秘に制作準備が進んでいる別版の劇場版というのは、
陰謀渦巻く地上世界を舞台に展開されるシナリオだそうで。
所謂“番外編”になるらしいのだが、
本編の敵である負の世界の存在が裏にいるらしいことを匂わせていたりもして、
本編ほどガッチガチなファンタジー風の拵えではなく、
繁華街を舞台に主人公たちへ様々な魔物が襲い来る活劇ものだとか。

 「そんなお話が進んでたなんて聞いてなかったですよぉ。」

ドラマ本編もそろそろ終盤戦。
魔界の入り口、果てしない荒野にて死闘が繰り広げられた結果として、
退場していった顔ぶれも少なくはないお話。
撮影も早い人はもう最終場面を撮り終えていて、
重鎮とされる方も何人もおいでだったが、
そういった方々はクランクアップ後の打ち上げまでは会う機会もなさそうと、
それは寂しいなぁなんて言ってた敦くんだったのへ。
おや、君ったら何も聞かされてないのかい?と、
太宰さんがよけいな暴露をしたのが、撮影後に皆で食事しにと場を移していた中也のセカンドハウスにて。
さすがは海外で活躍中の御仁で、
一流ホテルのスイートルーム張りな、瀟洒なお住まいを別邸代わりになさっておいでで。
オーナーご自身が腕を振るったお料理を並べての顔合わせだったが、
となると話題はそのままドラマの先行きについてになってもおり。

「本編で出て来た顔ぶれも山ほど登場するとかで、
 ある意味 前日譚みたいなつくりになってるらしいが。」

「わぁあvv」

息子や孫みたいな感覚でベテランさんたちから構われまくってた人懐っこい少年、
それは嬉しいと素直に喜んでいるのへ、

「あれだな、敦の事務所の方針というか、プレッシャーになるかもって気を遣われてるんじゃないか?」
「というか、何とはなくで嗅ぎつけているマスコミもあるらしいですしね。」
「敦くんたら ぼろを出しそうなのの一等賞だしねぇ。」

自分たちというものがありながら、
他所のおじ様たちからも可愛がられているのが面白くないものか。
ややもすると釘を刺すよな言にて兄様たちからちろりんと流し目を送られて、

「ううう。」

日頃は猫っ可愛がっているものの、
ちょっと手厳しいネタもついでに振りまくところが容赦ない。

 「他のお仕事は入ってないでしょう?」
 「そういえば、次はって話がなかなか聞かれてないんですよ。」

あまりがつがつと仕事を詰め込まれてはいないあたり、
よほどに大事に育てられている子でもあるらしく。
その点へはよしよしうんうんと妙に納得しての大きく頷く兄様がた。
次のお仕事でも仲良くドタバタ出来そうだなと、
妙に兄弟感の強い、現在の売れっ子筆頭な皆様であるようです。



     〜 Fine 〜    26.02.08.


*ダークファンタジーの実写版にて
 主人公たちを演じている俳優の皆様のお話パート2でした。
 どこまで書くんや、芸能ネタ。笑

 劇中劇?の途中に出て来た
 「咒力を何かしらのエネルギーとして搾取出来ねぇかなんて考えてる連中が居るんだよ。」
 というくだりで、判る人には何へはまっちゃったのかもバレバレでしょうね。大笑